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子ども食堂の課題と、その解決方法とは?

日本全国に広がる子ども食堂ですが、規模や運営方法、開催頻度などは団体によってそれぞれです。また、支援の輪が急速に広まった一方で、多くの課題を抱えているのも事実です。

この記事では子ども食堂が抱える課題とそれに対する解決策を紹介していきます。

全国へ急速に広がる子ども食堂

2012年に東京都大田区の八百屋で始まった子ども食堂は、NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ、こども食堂ネットワークが2020年12月23日に発表した『こども食堂 全国箇所数調査 2020』によると、2020年には5,086箇所で開催されており急速に日本全国へ広がりました。

さらに2019年からファミリーマートが地域の活性化を応援する取り組みの一環として、コンビニ店内のイートインスペースを活用した「ファミマこども食堂」の開催を始め、ますます子ども食堂は日本全国に広がっていくと考えられます。

子ども食堂の詳細についてはこちらの記事もご覧ください。
子ども食堂とは | こどハピ

子ども食堂が急増した背景

2012年に始まった子ども食堂の取り組みに多くの人が共感し支援の輪が急速に日本全国へ広がったのには日本の貧困問題が関係しています。

厚生労働省の調査によると、等価可処分所得(世帯の可処分所得を世帯人員の平方根で割って調整した所得)の貧困線(中央値の半分)に満たない世帯員の割合を示す相対的貧困率は、1985年に12.0%だったものが子ども食堂がスタートした2012年には16.1%にまで上昇しました。

相対的貧困率と同様に厚生労働省の調査によると子どもの貧困率も1985年に10.9%だったものが子ども食堂がスタートした2012年には16.3%にまで上昇しており、多くの人が日本社会で広がる貧困を問題視するようになりました。

このような状況下において多くの人が子どもたちの貧困という問題意識を持ち、子どもたちに栄養満点で美味しい食事と家族団らんのような温かい場を提供するために子ども食堂が日本全国に広まっていきました。

出典:厚生労働省「相対的貧困率等に関する調査分析結果について
厚生労働省「2019年 国民生活基礎調査

急速に広まる一方で見えてきた子ども食堂の課題

急速に広がる一方で子ども食堂には大きく分けて5つの課題が存在しています。ここではその5つそれぞれを紹介します。

運営費の確保の難しさ

子ども食堂は無料または低価格というボランティアベースで開催されており運営費の確保がとても難しいため、子ども食堂の運営費は、寄付や開催団体のメンバーによる自己負担によって賄われています。そのため開催者の負担がとても大きいだけでなく、運営費を継続的に確保することができずに子ども食堂の開催が単発的になってしまいます。

農林水産省が行った調査「子供食堂と地域が連携して進める食育活動事例集~地域との連携で食育の環が広がっています~」によると、70%以上の子ども食堂の運営費が年間30万円未満となっており、いかに運営費を確保することが困難か分かります。

さらに寄付を募集するためにはSNSや公式サイトを作成する必要や、スポンサー営業を行う必要などがあり限られた時間の中で運営費を確保する難しさが存在しています。

継続的な実施の難しさ

上記で述べたように運営費を継続的に確保することが困難なため、子ども食堂の開催も一度きりや単発的な開催になってしまいます。そのため子ども食堂内に子どもたちが安心できるコミュニティが生まれ辛くなったり、地域社会との連携が困難になるという問題点があります。

運営スタッフや運営場所確保の難しさ

子ども食堂を開催している団体向けに農林水産省が行った調査「子供食堂と地域が連携して進める食育活動事例集~地域との連携で食育の環が広がっています~」によると、多くの団体が調理・配膳スタッフの確保が難しいことを課題としてあげています。子ども食堂は基本的にボランティアベースで行われるため運営スタッフを継続的に確保する体制づくりが大きな課題となっています。

新型コロナウイルスの影響による開催中止

新型コロナウイルスのとそれに端を発する度重なる緊急事態宣言の発令などにより、安全面を考慮し子ども食堂の開催を中止する団体が大幅に増加しています。子ども食堂には、ご飯を食べに来る子どもたちやボランティアの地域住民などたくさんの人々が集まり、家族のような温かい雰囲気の中で食事をすることで現在では貴重な共食の機会が生まれるという大きなメリットがあります。しかし感染予防対策の観点やソーシャルディスタンスを取ることが良いとされる昨今においては、以前のような形で子ども食堂を開催することが困難になっています。

食中毒などのリスク管理の必要性

子ども食堂は食事を提供する場であるため「食中毒」の発生に厳重な注意を払う必要があります。食中毒の発生を抑えるためには日頃から調理場を清潔に保っておくだけでなく、定期的な衛生環境のチェックを受ける必要があります。普段から食中毒への対策に慣れている飲食店の方が子ども食堂を開催する場合はそこまで問題ありませんが、未経験者の場合慣れるまでに時間がかかってしまうケースがあります。

子ども食堂の課題への解決策とは

上記で述べたような課題への対策は各団体で少しずつ行われています。

例えば新型コロナウイルスの影響による子ども食堂の開催中止に対しては、お弁当などのテイクアウト限定で子ども食堂を開催することでソーシャルディスタンスを確保した運用を行う団体も少しずつ増えています。また運営費の問題についても、企業にスポンサードして貰うことで継続的な運営費を確保し安定的に子ども食堂を開催している団体が増えています。当事者や支援者の目まぐるしい努力によって少しずつ課題が解決されています。

子ども食堂の継続的な開催のために私たちにできることは?

子ども食堂の継続的な開催のために私たちができることはたくさんあります。ここでは子ども食堂への支援方法をいくつか紹介します。

金銭的寄付

一般的な支援方法として金銭の寄付があげられます。金銭の寄付についても同じ団体への継続的寄付か寄付しようと思われた際に行う都度寄付の2種類があります。

継続的寄付

継続的寄付とは子ども食堂を開催している団体へ対して、毎月一定額を寄付することです。寄付方法もクレジットカードでの決済や口座からの引き落としなど複数の方法を選ぶことができます。寄付を受け取る団体側としても毎月安定した運営費を確保することができ、子ども食堂の継続的な開催に繋がります。

都度寄付

都度寄付とは、寄付をしたいと思ったその時に自分の寄付したい額を指定し寄付することです。子ども食堂を開催している団体のHPページを見て活動に共感した際などに気軽に寄付することができます。こちらも複数の決済方法を選ぶことができます。

ボランティアとして活動に参加する

子ども食堂を開催するためには、調理するスタッフや会場を運営するスタッフ、片付けをするスタッフなどたくさんの人手が必要になります。また当日の活動にボランティアとして参加するだけでなく広報としてSNSやHPで活動を告知するボランティアなど、ボランティアの形も様々な種類が存在しています。

ボランティアとして参加したいと考えている方は、子ども食堂を開催している団体へ連絡を取ることをお勧めします。

団体の活動を広める

仕事や学校などが忙しくボランティアに参加する時間が取れない方でも、子ども食堂を開催している団体のSNS投稿などを拡散することによって間接的に支援することができます。SNSで拡散に協力すればその団体の活動が世間へ広がり、新たに子ども食堂に興味を持つ人が生まれる可能性があるからです。

こどハピ プロジェクトでもこどハピサポーターとして、こどハピの活動を広めていただける方を随時募集しています。詳細については下記ページをご覧ください。
こどハピサポーター募集(個人向け)| こどハピ

食材の寄付

金銭的な寄付ではなく食材を寄付することもできます。

特に地方では農家の方々がその日取れた新鮮な野菜などを子ども食堂に寄付するし、その食材を使って当日提供する食事を調理するケースがあります。ただし子ども食堂を開催する団体によっては、食材の寄付を受け付けていない場合もあるので事前に連絡を入れることをオススメします。

終わりに

これまで述べてきたように子ども食堂がいくつかの課題を抱えているのは確かです。その一方で多くの団体が現状の課題を解決しより良い子ども食堂開催に向け取り組んでいるのも確かです。私たちにできることもたくさんあるので、自分にあった方法で支援していきましょう。